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加納 洋(かのう よう)
1954年5月25日、岐阜県中津川市に生まれる。先天性弱視であったが5歳でピアノを、9歳でトランペットを初める。13歳の頃から少年シャズ・トランペッターとして様々なテレビ番組に出演し、音楽的才能を認められる。19歳の時に完全に失明するが、これを克服しプロとして全国各地で演奏活動を行う。23歳の時に上京し、キーボード奏者、ボーカリスト、作・編曲家としてオリジナル曲を発表し注目される。
1982年にポリドールレコードと契約を結ぶ。同年、(株)ダスキン主催の障害者米国留学基金の奨学金を得てニューヨークに留学する。盲人施設ライトハウス・ミュージック・スクールで学ぶと共に、ジャズ・ピアニストとして著名なランス・ヘイワード氏に師事する。
翌年、一時帰国したのち音楽活動の場をニューヨークに移し現在も活躍中。1985年にロック・グループ『カンガルー』に自作の曲「ナイト イン ニューヨーク」を提供してヒット、この曲はテレビコマーシャルにも使われた。
1987年にデイビッド・マシューズのプロデュースによりキングレコードから自己のアルバム「マンハッタン アイランド」を発売。1988年ジャズ・ハーモニカ奏者ウイリアム・ギャリソンの初アルバム「オーバージョイド」に曲を提供し、コーディネイターとして参加。
1991年、米国連邦政府と国連の共催によりワシントンD.C.で開催された第一回世界テクノロジー会議のテーマソングを作曲、演奏する。現在は、ニューヨークを中心にした音楽活動も幅広く行っているが、1987以来の毎年行っている日本でのコンサートツアーも恒例である。
1999年12月バンコックにて、タイ国国王の誕生日を祝う記念コンサートに出演。更に、マヒドン大学、ラチャスダ・カレッジで、視覚障害者のためのコンピューターミュージックのワークショップを行う。同年、2枚のCDをリリース。一枚目は 「ナウ イズ ザ タイム (Now is the time)」,2枚目は「ヨウ(Yo)」。
近年コンピューター技術が音楽界にも導入されたことで、彼の作・編曲家としての才能も大きく開花している。音楽活動以外にもラジオのパーソナリティーやジャーナリストとして、日米で活躍している。
最近では、彼の人生体験を語る講演を様々な教育機関、企業、団体で行っている。彼は、1995年にニューヨークで非営利団体I C S B, Inc.(International Communication Service for the Blind, Inc.)を設立。コンピューター・ネットワーク、放送・雑誌等を通じて盲人の為の情報提供とよろず相談に応じるなど積極的に社会福祉活動を行っている。
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